トレーニング

腸腰筋ストレッチ【ストレッチポール、テニスボールも使用】6選|トリガーポイント、高齢者のストレッチも

2018.03.18
腸腰筋 ストレッチ

私たちの普段の姿勢から歩き方に関係の深いのが腸腰筋(ちょうようきん)です。

特に腰痛持ちの方は柔軟性が低い傾向があります。

今回は腰痛持ちの人も、また普段の姿勢や歩行を良くしたい方にオススメな腸腰筋ストレッチをパーソナルトレーナー、インストラクターとして活躍中の高橋奈津枝さんに効果やストレッチ、マッサージの方法などを詳しくご紹介頂きます。

腸腰筋とは?

腸腰筋

腸腰筋とは、体の深部の筋肉となり、大腰筋(だいようきん)、中腰筋(ちゅうようきん)、腸骨筋(ちょうこつきん)から形成されています。

腸腰筋は私たちの姿勢維持の役割を担っており、腰痛持ちの人は腸腰筋の柔軟性が低い傾向があります。

そのため、腸腰筋のストレッチを定期的に実施し柔軟性を高めるようにしましょう。

腸腰筋ストレッチの効果とは?

初めに腸腰筋ストレッチの主な効果を3つご紹介いたします。

  1. ダイエット効果
  2. 腰痛予防、緩和
  3. 疲労回復

① ダイエット効果

腸腰筋は骨盤の動きに関わる筋肉であり、その骨盤(脚の付け根)には大きなリンパ節があります。

リンパ節とは身体の老廃物を身体の外に排出する役割を担っているものです。

腸腰筋が固くなるとリンパ節がつまり、セルライトやむくみの原因になる可能性があります。

凝り固まった腸腰筋をストレッチをしてほぐすことで、身体の老廃物が流れやすくなり、ダイエットにつながります。

② 腰痛予防、緩和

腰痛

骨盤の動きや腰椎(ようつい)の動きに関わる腸腰筋をストレッチすることで、腰の張りや痛みを緩和する効果も期待できます。

③ 疲労回復

歩いたり走ったり、日常生活で使われる事が多い腸腰筋は、脚のだるさ等の原因の一つになります。

ストレッチすることで、疲労回復の効果も期待できます。

腸腰筋のトリガーポイントとは?

腸腰筋のトリガーポイントは、鼠径部(そけいぶ:脚の付け根)と骨盤の出っ張り部分の二か所です。

  1. 鼠径部(そけいぶ)
  2. 骨盤の出っ張り
  3. そもそもトリガーポイントとは
  4. トリガーポイントを圧縮すると

① 鼠径部(そけいぶ)

鼠径部は鼠経靱帯から指三本分下のポイントを指します。

② 骨盤の出っ張り

骨盤の出っ張りは上前腸骨棘(じょうぜんちょうこつきょく)の下方を指します。

③ そもそもトリガーポイントとは

トリガーポイント

トリガーポイント=引き金になる点と和訳できます。

つまり、痛みの発生源のことです。

主に筋肉が硬結(こうけつ)している場所にトリガーポイントはあります。

例えば、歩くと膝が痛いとして、その痛みの原因が膝そのものにある場合とまったく違う筋肉にある場合があり、その痛みの原因がトリガーポイントとなります。

トリガーポイントの特徴として以下の二点があげられます。

  • 鈍い痛み
  • 痛みの位置が明確ではない

④ トリガーポイントを圧迫すると

トリガーポイントを圧迫することを筋膜リリースといいます。

トリガーポイントを一定時間圧迫し、解放することで血流が一気に流れて硬結が取れて痛みを取る方法です。

腸腰筋のストレッチにはこの筋膜リリースの要素を利用しているものも含まれています。

筋膜リリースを補助する役割を担った器具であるフォームローラーに関しては、フォームローラーのおすすめ3選!効果や使用方法をご紹介!の記事を参照してください。

腸腰筋のストレッチ6選をご紹介

ここでは腸腰筋のストレッチを6つのパターンからご紹介いたします。

  1. ストレッチポールを使った腸腰筋ストレッチ
  2. 椅子を使った腸腰筋ストレッチ
  3. 立ちながら出来る腸腰筋ストレッチ
  4. 寝ながら出来る腸腰筋ストレッチ
  5. テニスボールを使った腸腰筋 ストレッチ
  6. フォームローラーを使った腸腰筋ストレッチ

① ストレッチポールを使った腸腰筋ストレッチ

腸腰筋 ストレッチ

腸腰筋が凝っていると痛く感じますが、ストレッチが効いている証拠です。

無理しない程度に、痛気持ち良さを感じましょう。

【手順】

  1. ストレッチポールを身体に垂直に置きます
  2. 片足の腸腰筋のトリガーポイント(脚の付け根、股関節)にストレッチポールを当てます
  3. 少しずつ体重をストレッチポールにかけるようにして、腸腰筋を圧迫します
  4. ストレッチポールを転がすようにしてマッサージします
  5. 四往復ぐらいを目安に転がし、反対側も同様に行います

【ポイント】

  • 伸ばしていないほうの脚で圧迫の強さをコントロールします
  • トリガーポイントが分かりづらければ、効くと感じるところを目安に圧迫します
    (それでもわからない場合はだいたいの場所でも効果はでます)

ストレッチポールに関してはストレッチポールとは?その効果、7つの正しいやり方のご紹介の記事を参照ください。

② 椅子を使った腸腰筋ストレッチ

腸腰筋ストレッチ

椅子を使った腸腰筋ストレッチの方法は、慣れていない方、初心者や高齢の方にもおすすめです。

【手順】

  1. 椅子に横向きに座ります
  2. 前方の脚をうしろに引きます
  3. 後ろに引いた方の脚の付け根の伸び感じます
  4. 20~30秒程キープし反対側も同様に行います

【ポイント】

  • 引いた方の脚のかかとを持ち上げます
  • さらに強度を上げる場合、引いた方の脚のつま先か足首を手でつかみます
  • ベッドサイドの部分を使用することも可能です。

③ 立ちながら出来る腸腰筋ストレッチ

立ちながら出来る腸腰筋ストレッチは場所を選ばずできるので、忙しい方にもおススメです。

【手順】

腸腰筋 ストレッチ

 

  1. 片足を後ろに引いて立ちます
  2. 前後の脚幅は肩幅より少し広いくらいを目安にします
  3. 前の脚を少しまげ、後ろ脚のかかとをもちあげます
  4. 後ろ脚の付け根の伸びを感じます
  5. 20~30秒程キープし反対側も同様に行います

【ポイント】

  • お尻(仙骨)を床に近づけるイメージで行います
  • 腰を反らない
  • ふらつく場合、机を持つなど、補助をつけて行います
  • 背筋を伸ばして行います

④ 寝ながら出来る腸腰筋ストレッチ

寝ながらできる腸腰筋ストレッチは、寝る前に行うことで身体がリラックスし、安眠できる効果も期待できます。

仰向けのストレッチは初心者向け。転倒の危険がないので高齢者でも可能です。

1. うつ伏せ【手順】

腸腰筋ストレッチ

  1. うつ伏せになります
  2. 両手で床を押して、腕をのばし、胸を床から離します
  3. 足の付け根の伸びを感じます
  4. 10秒程度キープします

【ポイント】

  • 腰を反らせすぎない

2. 仰向け【手順】

腸腰筋 ストレッチ

  1. 仰向けに寝ます
  2. 片脚を曲げ、膝を抱え込みます
  3. 伸ばしている方の脚の付け根の伸びを感じます
  4. 20~30秒程キープし反対側も同様に行います

【ポイント】

  • のばしている方の脚のかかとを遠くに突き出すイメージで行う
  • ベッドの場合、のばしている方の脚をベットから出すとさらに効果的

⑤ テニスボールを使った腸腰筋ストレッチ

腸腰筋 ストレッチ

テニスボールを使った腸腰筋ストレッチは、ストレッチポールよりもさらにピンポイントでストレッチすることが可能です。

強度は高めなので、痛みや体調等に十分気を付けながら行いましょう。

【手順】

  1. 腸腰筋のトリガーポイントにテニスボールを当てます
  2. 徐々に体重をかけていき、腸腰筋を圧迫します
  3. テニスボールを少し動かしてマッサージします
  4. 10秒程度マッサージし、反対側も同様に行います

【ポイント】

・強度が高く、痛みを感じやすいので我慢できなければ一度休憩し、また行うと痛みが和らぐ可能性があります。

⑥ フォームローラーを使った腸腰筋ストレッチ

フォームローラーを使った腸腰筋ストレッチは、ストレッチポールを使用した腸腰筋ストレッチに似ています。

コンパクトなサイズのフォームローラーを使用すると腸腰筋をストレッチしやすいです。

【手順】

腸腰筋ストレッチ

  1. うつぶせになり、肘をつきます
  2. 片脚の腸腰筋トリガーポイント付近にフォームローラーが身体に垂直になるように置きます
  3. そのままフォームローラーを転がすようにしてストレッチを行います
  4. 4往復程度を目安に行い、反対側も同様に行います

【ポイント】

  • 痛みが強い場合は、スレッチしていない方の脚で体重をコントロールしましょう

フォームローラーに関してはフォームローラーのおすすめ3選!効果や使用方法をご紹介!を参照ください。

腸腰筋のストレッチは腰痛にも効果的?

腰痛

 

結論、腸腰筋のストレッチは腰痛にも効果的です。

なぜなら、腸腰筋は骨盤の動き、腰椎の動きに直結しているからです。

腸腰筋をほぐすことで姿勢を正す効果もあり、また、腰の慢性の痛みがある人にもおススメです。

腰痛にお悩みの方は是非試してみてください。

腸腰筋のマッサージ方法は?

ここでは手を使った腸腰筋マッサージ方法をご紹介します。

  1. 直接腸腰筋をマッサージする方法
  2. 間接的に腸腰筋をほぐす方法

① 直接腸腰筋をマッサージする方法

2本の筋肉で構成されている腸腰筋の腸骨筋(ちょうこつきん)の方のマッサージ方法です。

【手順】

腸骨稜

  1. 座位、または仰向けで骨盤の腸骨稜(骨盤の出っ張り)を探します
  2. 見つけた腸骨稜のきわから身体の背中部分に向けて人差し指と中指をすべりませるようにして入れていきます
  3. 30秒ほどキープします
  4. 少し位置を変えて繰り返します

【ポイント】

  • ほぐれてくると、身体の奥まで指が入る感じがあります

② 間接的に腸腰筋をほぐす方法

筋肉同士は筋膜(きんまく)と呼ばれる膜でつながっており、腸腰筋は以下の筋肉とつながりがあります。

※()は読み方:部位、の組み合わせになります。

  1. 腰方形筋(ようほうけいきん:背中)
  2. 内転筋(ないてんきん:内もも)
  3. 後脛骨筋(こうけいこつきん:ふくらはぎ)
  4. 長趾屈筋(ちょうしくっきん:ふくらはぎ)

したがってこれらの筋肉をマッサージすれば、腸腰筋もほぐすことが可能です。

【腰方形筋のマッサージ手順】

  1. 椅子や床などに座ります
  2. 背中の肋骨の一番下~骨盤の腸骨稜までの間を親指で確かめます
  3. その範囲で腰椎から3~5本ほど外側、脊柱起立筋の外縁を親指でマッサージしていきます
  4. 反対側も同様に行います

【内転筋のマッサージ手順】

  1. お姉さん座り、もしくは片方の膝をたて、もう片方の脚をあぐらの形にして座ります
  2. マッサージする脚と逆側の手の掌底を使い、内ももを押していきます
  3. 逆側も同様に行います

【後脛骨筋のマッサージ手順】

  1. うちくるぶしの骨から指四本分の位置に後脛骨筋があるので、痛みがある部分を探します
  2. 親指で脚の骨(脛骨)に沿って、圧迫していきます
  3. 反対の脚も同様に行います

【長趾屈筋のマッサージ手順】

  1. 床に座ります
  2. 脛骨の後ろ側、ふくらはぎを脛骨に沿って親指で押していきます
  3. 反対の脚も同様に行います

腸腰筋のツボとは?

腸腰筋のツボは大きく分けて二種類あります。

これらを以下で詳しく説明をしていきます。

  1. 腸腰筋自体にあるツボ
  2. 腸腰筋以外にある腸腰筋のツボ

① 腸腰筋自体にあるツボ

腸腰筋自体にあるツボはまさに前述のトリガーポイントと同じ場所で、鼠径部(脚の付け根)と骨盤の出っ張り部分の二か所です。

【腸腰筋のツボの場所】

  1. 鼠径部:鼠経靱帯から指三本分下
  2. 骨盤の出っ張り:上前腸骨棘の下方

②腸腰筋以外にある腸腰筋のツボ

腸腰筋は筋膜の視点からみると「ディープフロントライン」略してDELというグループに分けられます。

ディープフロントライン

そのDFLを構成している筋肉は身体の上の部分から順に以下の9つです。

これらの筋肉は筋膜によりつながっています。

  1. 舌骨筋(ぜっこつきん)
  2. 胸内筋膜(きょうないきんまく)
  3. 横隔膜(おうかくまく)
  4. 腰方形筋(ようほうけいきん)
  5. 腸腰筋(ちょうようきん)
  6. 内転筋(ないてんきん)
  7. 後脛骨筋(こうけいこつきん)
  8. 長趾屈筋(ちょうしくっきん)
  9. 足底部(そくていぶ)

つまり、腸腰筋をほぐす目的を果たすには後の9つの筋肉のどれかをほぐせばよいということになります。

その中でも④腰方形筋、⑥内転筋、⑦後脛骨筋、⑧長趾屈筋は筋膜リリースしやすいので以下にリリースのポイントいわゆるツボを紹介いたします。

4.腰方形筋

腰方形筋

【腰方形筋のツボの場所】

  • 腰椎棘突起の外方3~5センチ(脊柱起立筋の外縁)

6.内転筋群

内転筋

【内転筋群のツボの場所】

  • 大腿の内側

7.後脛骨筋

後脛骨筋

【後脛骨筋のツボの場所】

  • 脛骨後面の膝窩横紋より5指分下(ふくらはぎ後面の膝から指5本分下側)

8.長趾屈筋

長趾屈筋

【長趾屈筋のツボの場所】

  • 脛骨後面の中央付近

各部位のツボを垂直に深く3秒程度押すようにしましょう。

高齢者が腸腰筋のストレッチをする際の注意点

高齢者が腸腰筋のストレッチをする際の注意点は以下の4つです。

注意

  1. 呼吸を止めない
  2. 痛みを我慢しすぎない
  3. 反動はつけない
  4. 急に強度が高いストレッチは行わない

何のストレッチをするにしてもポイントは一緒ですが、腸腰筋は特に伸びている感覚がわかりにくい筋肉でもあります。

伸びが感じられないからと言って急に強度の高いストレッチ(立位のストレッチなど)を行うと筋肉を傷める原因となってしまうので気をつけましょう。

慣れていない高齢の方は寝ながら行うものや椅子を使った腸腰筋ストレッチからはじめるのがおすすめです。

まとめ

今回は腸腰筋の効果や具体的なストレッチ方法を高橋奈津枝さんにご紹介頂きました。

腰痛を抱えてお悩みの方も、またそうでない方も普段の生活に腸腰筋のストレッチを実践してみてください。

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