ストレッチ

動的ストレッチとは?効果、全身のストレッチ15選のご紹介|野球、陸上に取り入れたい動的ストレッチも

2018.04.04
動的ストレッチ

運動前にはストレッチをしてから運動を始めましょう、といわれて闇雲にストレッチをしていた方も多いのではないでしょうか。

ストレッチには大きく二つに分けることができます。

今回はその中でも運動前に適している動的ストレッチについてパーソナルトレーナー、インストラクターとして活躍中の高橋奈津枝さんにご紹介頂きます。

動的ストレッチの効果や15種類のストレッチ、マッサージの方法などを詳しくご紹介頂きますので、是非参考にしてください。

動的ストレッチとは?

初めに動的ストレッチの概要を簡単にご紹介いたします。

動的ストレッチは別名ダイナミックストレッチ(Dynamic Stretch)と呼ばれ、身体を色々な方法に動かし間接や筋肉を伸ばすストレッチです。

  1. 動的ストレッチの効果
  2. 動的ストレッチを行うタイミング

① 動的ストレッチの効果

動的ストレッチの効果は主に7つです。

  1. 心拍数の向上
  2. 体温と筋温の上昇
  3. 血行促進
  4. 筋肉の柔軟性向上
  5. 関節可動域の上昇
  6. 交感神経を優位にする
  7. 怪我の予防
  8. 運動パフォーマンスの向上

静的ストレッチとは違い、動的ストレッチを行うことで交感神経を優位にし、身体を目覚めさせることができます。

② 動的ストレッチを行うタイミング

動的ストレッチを行うタイミングは、メインの運動前です。

ウォーミングアップ、準備運動として取り入れることで、怪我の予防や運動パフォーマンスの向上につながります。

動的ストレッチのメニューとやり方

動的ストレッチのメニューを対応する体の部位ごとにご紹介いたします。

  1. 股関節の動的ストレッチ
  2. 肩甲骨の動的ストレッチ
  3. 胸の動的ストレッチ
  4. ハムストリングスの動的ストレッチ
  5. ももの動的ストレッチ
  6. 大腿四頭筋の動的ストレッチ

① 股関節の動的ストレッチ

すべての運動にかかわる股関節の動的ストレッチのやり方を紹介します。

股関節 動的ストレッチ

【手順】

  1. 片脚をあげ、後ろから前に向かって回すように持ち上げる
  2. 上げた脚を元に戻したら、反対側も同様に行う
  3. 交互に10セットを目安に行う
  4. 今度は前から後ろに向かって回す
  5. 脚を交互に10セットを目安に行う

【ポイント】

  • 膝で円を描くようになるべく大きく回しながら行うと効果アップ
  • 壁の横でやるとバランスがとりやすいです

股関節ストレッチの詳細は股関節ストレッチとは?その効果、8つのストレッチをご紹介をご確認ください。

② 肩甲骨の動的ストレッチ

肩こりの解消にもなる肩甲骨の動的ストレッチです。

肩甲骨ストレッチ

【手順】

  1. 両手を両肩の上にそれぞれの乗せる
  2. 後ろから前に向かって肩肘で大きな円を描くように回す
  3. 反対側も同様に回す
  4. 交互に10セット行う
  5. 前から後ろも同様に10セット行う

【ポイント】

  • なるべく大きな円を描くようにして回すと効果アップ

肩甲骨のストレッチは肩甲骨ストレッチ【効果、方法】まとめ11選!|ストレッチポールを使ったストレッチやダイエットもをご確認ください。

③ 胸の動的ストレッチ

投球時のウォーミングアップやバストアップにもなる胸の動的ストレッチです。

動的ストレッチ

【手順】

  1. 脚幅を肩幅にして立つ
  2. 手のひらを前向きにして腕を肩の高さまで持ち上げる
  3. 腕を前習えの位置から広げていき、肩甲骨を寄せるようにして胸をのばす
  4. 10回繰り返す

【ポイント】

  • 呼吸に合わせて吸うときに胸を広げて吐くに元に戻すと効果アップ

④ ハムストリングスの動的ストレッチ

走行時やジャンプの際の肉離れを防ぐハムストリングスの動的ストレッチです。

1.中強度のハムストリングスのストレッチ

ハムストリングス ストレッチ

【手順】

  1. 両足を腰幅にして立つ
  2. 片脚を前に出す
  3. 後ろの脚を曲げながらお尻を突き出すようにして身体を前に倒す
  4. 前に出しているほうの脚のハムストリングスの伸びを感じる
  5. 前に出したほうの脚を戻す
  6. 反対側も同様に行う
  7. 交互に10~15セット行う

【ポイント】

  • リズムよく呼吸に合わせて行うと効果アップ

2.高強度のハムストリングスのストレッチ

ハムストリングス ストレッチ

【手順】

  1. 脚を腰幅にして立つ
  2. 片脚を振り上げて脚と逆の方の手にタッチする
  3. 反対側も同様に行う
  4. 交互に10~15セット行う

【ポイント】

  • 脚が手に届かない場合、イメージでもOK
  • リズムよく行う

ふくらはぎのストレッチはふくらはぎストレッチとは?効果やおすすめのストレッチをご紹介をご確認ください。

⑤ ももの動的ストレッチ

ももの複合的な動的ストレッチです。

太もも ストレッチ

 

【手順】

  1. 脚を腰幅にして立つ
  2. 片脚を後ろに引き、腰を落とす
  3. 反対側も同様に行う
  4. 交互の10~15セット行う

【ポイント】

  • 上半身も連動させたい場合、引いた脚と同じ手先で脚にタッチする(可能な場所)

⑥ 大腿四頭筋の動的ストレッチ

大腿四頭筋ストレッチ

下半身最大の筋肉である大腿四頭筋(だいたいしとうきん)のストレッチです。

【手順】

  1. 脚を腰幅にして立つ
  2. 右手で右足の足首かつま先を持つ
  3. 持った手脚を少し後ろに引く
  4. 足をもとに戻す
  5. 反対側も同様に行う
  6. 交互に10~15セット行う

【ポイント】

  • 股関節も伸展させると効果アップ
  • 脚をつかむのが難しい場合、身体の後ろで脚と逆のほうの手にタッチするイメージで行う

野球で取り入れたい動的ストレッチ

野球で代表的な動きは主に以下の2つです。

  • 投球動作
  • 打球動作

これらの動作はどちらとも上半身の筋肉と下半身の筋肉の連動が大切です。

また、どちらの動作にも「身体の回旋」の動作が関わってきます。

今回は筋膜の走行(アナトミートレイン)から見た野球で取り入れたい動的ストレッチを紹介します。

① 野球での動きに関わる筋膜の走行(アナトミートレイン)

投球動作で重要な筋膜のラインは2つあります。

  1. ファンクショナルライン
  2. スパイラルライン

1.ファンクショナルラインとは?

ファンクショナルライン

ファンクショナルラインとは、腕~体幹~下半身をつないでいるラインのことで、2つのラインに分かれています。

■フロントファンクショナルライン

大胸筋~腹直筋(ふくちょくきん)、恥骨結合(ちこつけつごう)を介して長内転筋(ちょうないてんきん)までつながります。

身体の屈曲の際に強く働きます。

■バックファンクショナルライン

広背筋~脊柱(せきちゅう)を介して大殿筋(だいでんきん)~外側広筋(がいそくこうきん)へとつながります。

伸展の際に力を発揮します。

ファンクショナルラインは、筋肉の数自体は少ないですがどれも大筋群であり、体幹を通って左右をつないでいるため、身体の回旋動作に深くかかわってきます。

回旋力が必要な投球動作、打球動作にはとても重要なラインです。

2.スパイラルラインとは?

スパイラルライン

名前の通り回旋力を生み出すラインです。

板状筋(ばんじょうきん)~菱形筋(りょうけいきん)~肩甲骨を介して前鋸筋(ぜんきょきん)~腹斜筋(ふくしゃきん)。

下半身に移行して大腿筋膜張筋(だいたいきんまくちょうきん)~前脛骨筋(ぜんけいこつきん)~くるぶし、そしてさらにそこから腓骨筋(ひこつきん)~ハムストリングス~脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)~乳様突起(にゅうようとっき)と、とても長く、そして螺旋(らせん)階段のように身体を支えています。

② 野球で取り入れたい動的ストレッチ

上記の2ラインを効率的に動かす動的ストレッチを紹介します。

1.肘膝タッチ

肘膝タッチ

【手順】

  1. 脚幅を腰幅程度にして立つ
  2. 片腕の肘と反対側の脚の膝をタッチするイメージで身体をひねる
  3. もとに戻したら、反対側も同様に行う
  4. 交互に10~15セット行う

【ポイント】

  • リズムよく行う
  • 肘と膝をタッチするときに息を吐く

2.身体ひねり

体ひねりストレッチ

【手順】

  1. 歩幅を大きめに片脚を前に出す
  2. 出した脚と反対の手でつま先をタッチするイメージで身体をひねる
  3. 歩くリズムで反対側の脚もだし、同様に身体をひねる
  4. 10セット~20セット行う

【ポイント】

  • 上半身をしっかりとひねる

3.体側のばし

体側ひねり

【手順】

  1. 片脚を前に出し、ランジの姿勢をとる
  2. 後ろ足のと同じ側の腕を上にあげ、身体を少し倒して体側をのばす
  3. 反対側も同様に行う
  4. 10セット~15セット行う

【ポイント】

  • 脚の付け根(腸腰筋)の伸びも感じる
  • リズムよく行う

ランジに関しては【監修済み】下半身を鍛えろ!ランジとは?効果、やり方、様々な種類のご紹介をご確認ください。

陸上で取り入れたい動的ストレッチ

  1. 短距離に取り入れたい動的ストレッチ
  2. 長距離に取り入れたい動的ストレッチ

① 短距離に取り入れたい動的ストレッチ

走る動作には股関節と肩甲骨のスムーズな動きが必要です。

それに加えて陸上の短距離で大事になってくるのは「瞬発力」です。

瞬発力を発揮するのに大事な筋肉は「速筋」で、速筋繊維は大筋群に多いため大きい筋肉に刺激を入れて神経感覚を入力することが大事になってきます。

それを踏まえて短距離に取り入れたい動的ストレッチを紹介します。

1.前後ジャンプ

前後ジャンプ

【手順】

  1. 脚幅を腰幅程度に立つ
  2. 前に軽くジャンプする
  3. 着地したら、後ろへ戻りながらジャンプする
  4. 10回繰り返す

【ポイント】

  • 全身のバネをイメージして跳ぶ
  • ジャンプは無理しすぎない高さで行う

2.連続ランジ

ランジ

【手順】

  1. 片脚を前に出して腰を落とし、ランジの姿勢を取る
  2. 歩くリズムで反対脚も出し、同じようにランジの姿勢をとる
  3. 連続して10歩行う

【ポイント】

  • 手は歩く時と同じ場所、もしくは頭の後ろで手を組む
  • リズムよく行う

3.肩甲骨ほぐし

【手順】

  1. 両肩の上に手を載せる
  2. そのまま交互に腕を振り、肩甲骨を動かす
  3. 10~20セット行う

【ポイント】

  • リズムよく行う
  • 肘を上にしっかりとあげると効果アップ

【動的ストレッチを行うタイミング】

メインの動作をする前に、ウォーミングアップとして行うのが良いでしょう。

② 長距離に取り入れたい動的ストレッチ

短距離と同じように長距離も股関節と肩甲骨のスムーズな動きが必要です。

長距離は「スタミナ」と「体軸の安定」も必要になってきます。

それを踏まえて長距離に取り入れたい動的ストレッチを紹介します。

1.股関節ほぐし

動的ストレッチ

【手順】

  1. 脚幅を腰幅にして立つ
  2. 片膝をかかえこみ、お腹の位置にもってくる
  3. 元に戻す
  4. 反対側も同様に行う
  5. 10~15セット行う

【ポイント】

  • 背中を丸めない
  • 腹筋に力をいれて軸を保つ
  • リズムよく行う

2.連続ワイドスクワット

ワイドスクワット

【手順】

  1. 脚幅を肩幅に開く
  2. 両手を腰にそえる
  3. お尻、腰を落とし、もとの位置に戻す
  4. 10~20回行う

【ポイント】

  • つま先と膝の向きをそろえる
  • つま先より膝が前に出ないようにしっかりお尻をうしろに引く
  • 深く腰を落とすことを目的とせず、リズムよく行う

ワイドスクワットの詳細は内転筋を鍛えろ!ワイドスクワットとは?効果、やり方のご紹介|回数・セット数、注意事項もご紹介をご確認ください。

3.連続肩入れ

【手順】

  1. 脚幅を肩幅にして立つ
  2. 腰を落とし、両手を膝の内側あたりに添える
  3. 交互に肩をいれる
  4. 10~20セット行う

【ポイント】

  • リズムよく行う

【動的ストレッチを行うタイミング】

本動作をする前に、ウォーミングアップとして行うのが良いでしょう。

ラジオ体操も動的ストレッチ?

ラジオ体操とは?

ラジオ体操

幼少期に馴染みの深いラジオ体操は実は身近な動的ストレッチです。

上半身~下半身と満遍なく動的ストレッチのメニューが組み込まれています。

高齢者にも最適なストレッチ

また、ラジオ体操の動的ストレッチは比較的強度が低めなので、高齢の方にもおススメです。

動的ストレッチマシンとは?

動的ストレッチマシンとは、専用の機械を使用し、動的ストレッチを安全かつ効果的に間違いなく行える器具のことです。

近年ではアスリート向けのものから、高齢者のリハビリ用のものまで幅広く開発されています。

自分で行う動的ストレッチとの差は?

動的ストレッチマシンを使用すると自分で行う動的ストレッチの効果に加えて以下の効果が得られます。

1.正しいストレッチの軌道を常に確保できる

自分自身だとアプローチしたい筋肉群に対して違う方向に伸ばしてしまう可能性があるが、動的ストレッチマシンだと毎回確実にターゲットの筋肉に効かせることが可能です。

2.身体の柔軟性を得るまでの時間が早い

ターゲットの筋肉にしっかり効かせることができるので、柔軟性を早く得ることができます。

動的ストレッチマシンを使用できる場所は?

動的ストレッチマシンを使用したい方は、導入されているフィットネスクラブ、競技施設を探してみると良いでしょう。

また、近年ではリハビリ施設に導入されている例もあります。

参考までに、電気屋やネットショッピングなどで個人向けの販売も行われています。

ただし、決して安いものではないので、本当に必要な方は購入を検討してみてもよいでしょう。

アズワン(ナビス)  動的ストレッチマシン

アズワン(ナビス) 動的ストレッチマシン

¥993,600

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まとめ

動的ストレッチの効果や具体的なストレッチ方法を高橋奈津枝さんにご紹介頂きました。

今回ご紹介した野球や陸上の他にもあらゆる運動に活用できますので、正しいやり方を理解した上で今回のストレッチを実践してみてください。

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