ストレッチ

肩の可動域を広げるストレッチと肩甲骨はがしのご紹介|柔らかくする方法、可動域チェックも

2018.05.21
肩甲骨ストレッチ

みなさん、猫背や肩こりを解消するために肩甲骨のストレッチを行ったことはあるのではないでしょうか?

今回はそんな方々のために肩甲骨のストレッチについてパーソナルトレーナー、インストラクターとして活躍中の高橋奈津枝さんにご紹介頂きます。

肩甲骨の可動域のチェック、ストレッチ方法、肩甲骨のはがし方、柔らかくする方法など詳しくご紹介いただきますので、是非参考にしてください。

首のストレッチに関わる記事は下記をご確認ください。

肩甲骨の可動域とは?

「肩甲骨の可動域」とは簡単に言うと、「肩甲骨がどの範囲まで動くか」ということです。

肩甲骨が動く範囲は定義されており、その範囲より動く範囲が狭いと肩甲骨の可動域が狭い=肩関節が固い。

その範囲どおりにしっかり動くと肩甲骨の可動域が広い=肩関節が柔らかいとも表現されます。

肩甲骨はその骨が単独で動いているのではなく、筋肉の力で大きく分けて3つの方向に動いています。

ここでは肩甲骨の動く方向と筋肉の関連性と共に詳しく見ていきましょう。

① 挙上(きょじょう)、下制(かせい)

一つ目は挙上・下制の動きについて説明します。

わかりやすく言うと、上下の動きです。

この動きに関連する筋肉

  • 挙上
    • 僧帽筋(そうぼうきん)(上部・中部)
    • 肩甲挙筋(けんこうきょきん)
    • 菱形筋(りょうけいきん)
  • 下制
    • 僧帽筋(そうぼうきん)(下部)
    • 前鋸筋(下部)

挙上/下制の動きの正常範囲

  • 挙上:0~20°
  • 下制:0~10°

② 肩甲骨の外転・内転

続いて肩甲骨の外転・内転の動きの説明です。

外転は肩甲骨を身体の前側に出す動き、外転は肩甲骨を背骨に近づける動き、と捉えていてください。

この動きに関連する筋肉

  • 外転
    • 前鋸筋(ぜんきょきん)
    • 小胸筋(しょうきょうきん)
  • 内転
    • 僧帽筋(中部)
    • 菱形筋(りょうけいきん)

外転/内転の動きの範囲

  • 挙上:0~20°
  • 下制:0~20°

③ 上方回旋・下方回旋

最後に上方回旋・下方回旋の動きについて説明します。

この動きが一番重要かつ複雑なのですが、円運動のような動きです。

動きに関連する筋肉

  • 上方回旋
    • 前鋸筋
    • 僧帽筋(上部)
  • 下方回旋
    • 肩甲挙筋
    • 菱形筋
    • 僧帽筋(下部)

挙上/下制の動きの範囲

  • 挙上:0~60°
  • 下制:0~60°

この1~3の三つの動きの範囲で、肩甲骨の可動域がきまってきます。

肩甲骨の可動域のチェックのしかたとは?

実際にご自身の肩甲骨の可動域がどの程度か確かめるチェック方法をご紹介します。

① バンザイチェック

手順

  1. 肘をのばした状態で徐々に手を上にあげていき、どこまで持ち上げられるかチェックする
  2. 耳にの後ろまで腕が動けばOK

下記の動画も参考にしてください。

② 肩甲骨寄せチェック

肩甲骨ストレッチ

手順

  1. 手を身体の後ろで組む
  2. 肘をのばし、肩甲骨をよせた状態で上方に腕を持ち上げていく
  3. 45°程上がればOK

③ 手合わせチェック

手順

  1. 両手、両肘をしっかりくっつける
  2. そのまま上にあげていき、どこまで手がどこまで動くかチェックする
  3. しっかり肘がくっつくか、そのまま顎のあたりまで上がるか、を見る。

顎まで上がればOKです。

どれも簡単に行えるので是非やってみてください。

肩の可動域を広げるストレッチとは?

肩の可動域を広げるには、肩の動きに関わる筋群のストレッチを行う必要があります。

そして肩の動きに密接に関わるのが肩甲骨の動きです。

つまり肩の動きに関わる筋肉と、肩甲骨の動きに関わる筋肉をどちらもストレッチすることで肩の可動域が広がります.

肩甲骨の動きに関わる筋肉は「肩甲骨の可動域とは」を参照ください。

ここでは肩の動きに関わる筋肉について詳しくみていきます。

① 肩甲骨を起始としない筋肉

肩の動きに関わり、かつ、肩甲骨に関連しない大きな筋肉は大胸筋、広背筋(こうはいきん)です。

大胸筋

大胸筋はその名の通り身体の前面、胸の部分についており、胸を広げることでストレッチが可能です。

猫背の人は大胸筋が縮んでいることが多いです。

広背筋

広背筋は背中側の胸椎8番~仙骨を起始にし、上腕骨に停止しています。

肩関節の伸展、内転、内旋に関わり、広背筋が短縮することで腕をあげにくくなります。

②肩甲骨を起始とする筋肉(ローテーターカフ)

ローテーターカフ

肩の動きに関わり、肩甲骨を起始にもつ筋群にローテーターカフと呼ばれる4つの筋肉があります。

それもインナーマッスルと呼ばれる小さい筋肉ですが、上腕や肩の動きを安定させる重要な役割をはたしています。

  1. 棘上筋(きょくじょうきん):肩の外転の役割
  2. 棘下筋(きょくかきん):上腕骨の外旋の役割、肩関節後方の安定化
  3. 小円筋(しょうえんきん):棘下筋と似たような働き
  4. 肩甲下筋(けんこうかきん):上腕骨の内旋の働き

これらの筋肉をストレッチしていくことで肩関節の可動域が広がります。

肩甲骨はがし・ストレッチのやり方

  1. 何も使用しないで行うストレッチ
  2. ストレッチポールを使ったストレッチ
  3. ストレッチャーを使ったストレッチ
  4. ストレッチハーツを使ったストレッチ

① 何も使用しないで行うストレッチ

1.肩甲骨寄せストレッチ

肩甲骨ストレッチ

手順
  1. 手を身体の後ろで組む
  2. 肘をのばし、肩甲骨をよせた状態で上方に腕を持ち上げていく
  3. そのまま10~20秒キープする
ポイント
  • しっかり肩甲骨をよせる意識で行う
  • 呼吸は止めないようにする

2.肩動かし

手順
  1. 気を付けの姿勢で立つ
  2. 肩と耳を近づけるように肩を持ち上げる
  3. そのままストンと力を抜き、肩を元の位置に戻す
  4. 10回~20回繰り返す
ポイント
  • 息を吸うときに肩を持ちあげ、吐いて肩を落とす

② ストレッチポールを使ったストレッチ

ベーシックセブンと呼ばれるストレッチから一部を紹介します。

1.胸開き運動

手順
  1. ストレッチポールの上にあおむけに寝そべる
  2. 手のひらを上向けにして、腕を肩の延長線上まで持ってくる
  3. そのまま20秒~40秒ほど呼吸を繰り返す
ポイント
  • 肘が床から浮かないようにする

2.床磨き運動

手順
  1. ストレッチポールの上に仰向けに寝そべる
  2. 手のひらを上向けにして、手の甲で小さな円を描くようにして動かす
  3. 10~20回を目安動かす
ポイント
  • 自然に呼吸をしながら行う

以下の動画の0:30からの動きも参考におこなってみましょう。

ストレッチポールを使用したその他のストレッチはストレッチポールとは?その効果、7つの正しいやり方のご紹介をご確認ください。

③ ストレッチャーを使ったストレッチ

グイ押しバックストレッチャーを使用したストレッチ方法です。

シェモア グイ押しネックストレッチャー

手順
  1. ストレッチャーの突起部分が肩甲骨周辺にあたるようにして、仰向けに寝そべる
  2. そのまま呼吸を繰り返す
  3. 一日5分を目安に行う
ポイント
  • ストレッチャーの位置を調節しながら一番気持ちのいい場所を探す

ストレッチャーに関しては首ストレッチャーのおすすめ5選!効果、使い方をご紹介|口コミ、ストレッチ、注意事項もをご確認ください。

④ ストレッチハーツを使ったストレッチ

ストレッチハーツ

1.背中開き

ストレッチハーツ

手順
  1. ストレッチハーツを背中の後ろで片手は上から、もう片方の手は下から握る
  2. そのままストレッチハーツを上下に動かす
  3. 10~20回繰り返す
  4. 手を逆にして同様に行う
ポイント
  • 痛すぎない範囲でストレッチハーツを動かす

2.肩車のポーズ

手順
  1. ストレッチハーツを両手で握る
  2. 頭の後ろで腕を上げ下げする
  3. 10~20回繰り返す
ポイント
  • 可能であれば腕を上げる時に肘をのばす

3.蛍のポーズ

手順
  1. ストレッチハーツを身体の後ろ、おしりのあたりで持つ
  2. そのまま蛍の羽が羽ばたくように腕を上下させる
ポイント
  • 可能であれば肘をのばしたままで行う

ストレッチハーツに関しては肩甲骨ストレッチ【効果、方法】まとめ11選!|ストレッチポールを使ったストレッチやダイエットもをご確認ください。

肩甲骨を柔らかくする方法は?

  1. 肩甲骨の動きに関わる筋肉を柔軟にする
  2. 肩甲骨のストレッチを行うタイミング

① 肩甲骨の動きに関わる筋肉を柔軟にする

肩甲骨を柔らかくする=肩甲骨の動きに関わる筋肉を柔軟にする、ということです。

肩甲骨の動きに関わる筋肉は前鋸筋(ぜんきょきん)、僧帽筋(そうぼうきん)、菱形筋(りょうけいきん)、肩甲挙筋(けんこうきょきん)などです。

上記のストレッチを一日1セット以上行うことで徐々に柔軟になっていきます。

一回やっただけでも体感は得られることも多いですが、姿勢のくせは中々とれにくく、また肩甲骨は固くなってきてしまいますので、継続がなによりも大事です。

② 肩甲骨のストレッチを行うタイミング

時計

ストレッチを行うおすすめのタイミングは以下の通りで、毎日同じタイミングで習慣化して行うと続けやすいです。

  • 朝起きてすぐ
    • ツールを使う方は枕元に器具を置いておくと起きてすぐに実践できます。
  • テレビを見ながら
    • 肩甲骨のストレッチはテレビを見ながらできるものも多いのでおすすめです。
  • 入浴直後
    • 身体が温まっている状態でのストレッチは効果が得やすいのでおすすめです。
  • 寝る前
    • 寝ころぶついで、または直前にストレッチすることでリラックスでき、安眠効果も期待できます。

ストレッチポールで肩甲骨をゴリゴリする効果は?

ストレッチポールはセルフマッサージをする際にも有用です。

肩甲骨周辺の筋肉をほぐすために、ストレッチポールで肩甲骨をゴリゴリすることで以下の効果が期待できます。

  • 肩甲骨周辺の血流改善
  • コリの解消による倦怠感の緩和
  • 肩回りの柔軟性向上
  • 頭痛の緩和

ストレッチポールに関してはストレッチポールとは?その効果、7つの正しいやり方のご紹介をご確認ください。

肩甲骨ストレッチのおすすめ器具

自宅でも使用可能な肩甲骨ストレッチの器具を紹介します。

  1. ウェーブストレッチリング
  2. コツアーチ
  3. トリガーポイントマッサージMB2ローラー
  4. ヨガベルト
  5. ヨガ棒

① ウェーブストレッチリング

その名の通り、リング状のツールで、肩甲骨のストレッチの他にも足底のストレッチ等多様な使い方が可能です。

1.肘ワイパーストレッチ(肩甲骨ストレッチ)の手順

  1. ウェーブストレッチリングの両端をそれぞれ手でつかむ
  2. そのまま、リングを横に動かし、だんだんと肘を上に持ち上げていく
  3. 5~8回を目安に行う

2.背中と胸のストレッチ

  1. 首の後ろでウェーブストレッチリングをつかむ
  2. 上を見上げながら肘を開いて胸を開く
  3. 目線を下げ、肘と肘をくっつけるように背中をのばす
  4. 5~8回を目安に行う。深呼吸しながらのばす

② コツアーチ


サイズも小さく、自宅保管もかさばらないコツアーチ。

寝るだけで首周辺のストレッチができます。

使い方

  1. 肩甲骨にあたるようにして、コツアーチの上にあおむけになる
  2. 位置を微調整し、心地よい場所で一分ほど寝そべる
  3. 呼吸は自然に行う

③ トリガーポイントマッサージMB2ローラー


2つのテニスボールをくっつけたような形状ですが、テニスボールより耐久性に優れており、変形しにくい構造をしています。

使い方

  1. 壁をつかう
  2. トリガーポイントマッサージMB2ローラーを肩周辺に置き、ローリングさせる
  3. 肩甲骨にあてたまま、腕を動かす

④ ヨガベルト

紐状のツールで、ヨガのポーズの補助に使います。

ヨガベルトを使った肩甲骨に効くストレッチです。

使い方

  1. 脚をのばすか、正座をして座る
  2. 右手を上にして頭の後ろでヨガベルトをもち、左手で下からベルトをつかむ
  3. 可能なところまで左手を右手を近づけていき、心地いいところでキープ
  4. 胸を張り30秒~60秒ほどストレッチしたら、反対も同様に行う

⑤ ヨガ棒


棒状のツールで、ヨガベルトと同様にヨガのポーズの補助に使います。

以下は、ヨガ棒を使用した肩甲骨に効くストレッチです。

使い方

  1. 頭の上でヨガ棒を持つ
  2. そのまま肘を曲げて頭の後ろにヨガ棒をもっていく
  3. 10回繰り返す

まとめ

いかがでしたでしょうか。

肩甲骨のストレッチについてパーソナルトレーナー、インストラクターとして活躍中の高橋奈津枝さんにご紹介頂きました。

ぜひ皆さんも参考にして、普段のストレッチに取り組んでみてください。

関連記事