健康

【薬】アンチエイジングに効果あり!?糖尿病薬”メトホルミン”とは?

2015.12.08
メトホルミン

糖尿病薬としてのメトホルミンの作用機序

糖尿病薬一覧

糖尿病薬の新薬開発は未だに続いており、私が大学を卒業して1,2年で新たな作用機序の薬が2種類出るほど、医薬品開発の活発な疾患です。

糖尿病薬としてのメトホルミンの位置づけは、インスリン抵抗性改善系のビグアナイド薬に属します。

一番処方されているスルホニル尿素薬(SU薬)やグリニド薬と呼ばれる糖尿病薬は、インスリンの持っている糖分を細胞内に取り込み血糖値を安定させる働きや、インスリンの分泌量を増やして血糖値を下げる働きをします。
インスリンの性質として、細胞内に糖分を吸収するため、副作用として体重増加が悩みとしてあげられました。

今回紹介するメトホルミンは、インスリンの分泌を促進するのではなく、通常のインスリンの量で効果が増すように作用いたします。

メトホルミンは、特に肝臓でタンパク質や脂肪から糖を作る糖新生の働きを抑制し、肝臓の糖の取り込みを促進することで、インスリンの作用する血糖の量を減らすことでインスリンの効きを良くしています。

今回の報告について

米国食品医薬局(FDA)が、世界初となるアンチエイジング薬の臨床試験を許可したことで、ますますアンチエイジングに関連した商品開発が増すと予想されます。
日本も何年か遅れて、効能効果の再評価がなされて効能追加の可能性があります。

その試験に使われる薬としてメトホルミンが選ばれ、研究者によればメトホルミンはがん予防やアルツハイマー予防などにも効果がみられるとしています。

マウスなど動物での実験では最大で40%もの寿命延長効果が確認され、骨も丈夫になることがわかったとのこと。
また英国のカーディフ大学の調べでは、メトホルミンを使用した糖尿病患者はほかの患者に比べ、平均で8年間長く生きたことがわかったとしています。

メトホルミンは細胞内の有害な酸素分子をわずかに増やす効果があることが分かっていましたが、この量が多ければ、細胞は傷つけられ老化を促進してしまうと考えられていました。

ところが、最近の研究では酸素分子がわずかに増えただけなら逆に細胞が活性化し、健康状態を促進する効果があることがわかりました。

この酸素分子は、活性酸素(フリーラジカル)のことなのではないかと個人的に推察しております。

活性酸素(フリーラジカル)について

適量であれば、活性酸素は必ずしも身体にとって悪いものではありません。ばい菌や細菌から身体を守るため、人間の体内では日頃から活性酸素が作られています。
呼吸によって取り入れた酸素のうち、約2%が活性酸素になると言われています。

ただ、この活性酸素はストレス・紫外線・喫煙・過度な飲酒・食品添加物・大気汚染・激しい運動でも増加するため、今回のメトホルミンに限らず、活性酸素は多ければ正常細胞を傷つけてしまい逆に老化につながることは事実です。
その適正量を今回臨床試験で調査するのでしょう。

ここからは私の考察になりますが、被験者が70~80代のがん患者、痴呆患者、またはいずれかのリスクが高い人合計3000人を対象として実施する計画ということから、活性酸素によるがんの死滅やアルツハイマーに関係するアミロイドβタンパクの除去、パーキンソン病の脳内の黒質での神経細胞の変性が除去されれば、アンチエイジングに関わらず有効な治療薬になることと、活性酸素の適度な摂取が推奨されるかもしれません。

ちなみに活性酸素に関する記事はこちら

今回の記事の話題提供リンク先

Engadget日本版「寿命を120歳まで延ばす長寿薬の臨床試験が米国で開始。がん、アルツハイマーやパーキンソン病にも効果」より

 

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